膵癌の要の治療薬ナブパクリタキセル (商品名 アブラキサン) の安定供給が難しくなるニュースが販売元の大鵬薬品工業株式会社からリリースされました。一部の乳癌 (PD-L1陽性 トリプルネガティブ) を除き、ほかのがん腫では代替治療薬がありますが、膵癌患者さんにとっては替えのきかない薬剤で、深刻な問題になりそうです。当クリニックでも、現在、6人の方が ゲムシタビン+ナブパクリタキセル (GnP) 療法を行っている最中です。治療中の患者さんのアブラキサンについては在庫を確保しておりますが、新規導入の患者さんにとっては死活問題です。国(厚労省)、PMDA、大鵬薬品工業株式会社は、情報提供の透明化をはかり、迅速な解決策を示していただきたいと切に願います。
消化器内科・外科(がん)